野口悠紀雄さんの本とホームページ

 卒論に取り掛かる前に、データをインターネットで集める手法をチェックしておこうと、「そう言えば、野口悠紀雄さんがその手の本を出していた」と、図書館で著者名で検索しました。「インターネット超活用法2001」(講談社)でした。ホテルやレストランの案内に「ミシュラン」があるように、インターネットサイトにも案内書を作ろうという意図で編纂されています。5年前の刊行で、データが当然古いきらいはあるものの、考え方が参考になるだろうと思った。ついでに、「ホームページにオフィスを作る」(光文社新書、01年刊)も目についたので借りてきました。

 「ホームページ・・・」を読後、感じたのは「この本の内容を一言で言うと『データを
ネットの向こう側に置け!』ということ。先日、梅田望夫氏の「ウェブ進化論」を読んだのですが、この本も「ITの時代はネットの向こう側にシフトしている」という内容でした。5年前、野口さん個人として、その必要性と有効性を感じていたようです。

次に、「インターネット超活用法」。こんな文がありました。
(情報収集について)【インターネットが一般化していなかった1995年頃までの状況は「先史時代」としかいいようがない。80年代の状況にいたっては、石器時代のようだ。】
【情報処理に関するかぎり、われわれは大組織に頼る必要はなくなった。これこそが、IT型情報処理の本質である。】
 必要な情報をインターネットからいかに効率的に収集できるかのノウハウが、研究活動の成果を左右する。文学や歴史学など、一見して技術革新とあまり関係ないように思われる分野にも、大きな変化がすでに起っている。】

 【きわめて大量の情報から見る価値のある情報をスクリーンすることは、新聞の重要な機能である。
 これは、ウェブでも行なえるが、一覧性から言うと、紙の方がはるかに便利であ。・・・この機能のためには、見出しと概要だけがあればよい。詳しいことはウェブを参照すればよいのだ。】(*新聞とネットの融合?)

 【自分の興味にぴったりのサイトを見出すことができれば、時間はあまりに少ないと思うようになるだろう。新しい出会いが実現するかもしれない。また、健康でなければ楽しむことはできないから、健康管理にも励みが出る。ぼけることもない。インターネットは高齢化社会の必需品だ。】

【ITは、アメリカ型の経済システムにとって「都合の良い」技術である。なぜなら、アメリカの経済は、企業や個人が独立して意志決定を行い、それを「市場」が結合する仕組みになっているからだ。したがって、アメリカ型経済だからこそ、ITの成果を最大限に活用できる。・・・
 もし本格的なIT革命が日本で生じれば、その衝撃は、大規模な失業と倒産として顕在化する可能性がある。それは、ハリケーンのような破壊効果をもたらすだろう。われわれは、日本においてIT革命がまだ本格化されていないことを、幸いに思うべ
きなのかもしれない。】 野口さんの『インターネット情報源』のURLは
http://www.noguchi.co.jp/newDB/member/

何か調べたいとき便利なサイト、このサイトから、新聞のサイトを見ると、上記(*)のコメント肯けます。