金融政策に未来は」あるか

岩村 充著、岩波新書、6月刊を読んだ。 通貨の機能、中央銀行の機能に立ち返り、金融政策を論じている。 著者には、新潮新書に「貨幣進化論」、「中央銀行が終わる日」の著書がある。、

岩波新書「技術の街道をゆく」

(畑村洋太郎著、2018年1月刊)を読んだ。 はじめに 「失敗学」の著者は、司馬遼太郎の「街道をゆく」を愛読しているという。こお50年、技術の現場を他z根、現地、現物、現人の「3現」を歩いた「技術の街道をゆく」で筆写なりの「街道をゆく」を 試…

「蜜蜂と遠来「(恩田陸著、2016年9月刊幻冬舎)を読みました。4月11日、東図書館に行くと、

予約した本が来てます」という。10か月ほど前に予約した本だった。余焼き宇したとき、予約者が何百人と言われて当分読めないと思っていたが、順番が回ってきた。相当人気のある小説です。 「ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、 そして音楽を描…

「ハイデガー『存在と時間』入門」

(轟孝雄著、2017年7月講談社現代新書)を大学図書館で欠いた。とても難しい本だった。序論だけ(60p)読んで、「これはわからない!」とあきらめてしまった。 。 まず、「存在の意味は時間である」の意味です。 たとえば「鳥が存在する」を考える場合…

「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』(NHK出版新書、磯田道史よ、2017年5月)

司馬遼太郎が書き残した昭和日本の失敗の原因を詳述しています。(第4章 「鬼胎の時代」の謎に迫る)。大村益次郎を描いた『花神』を司馬作品の最高傑作と述べている。

「ミクロ経済学入門の入門」(坂井豊貴著、2017年4月岩波新書)

を読んだ。 ミクロ経済学を数式でなく、グラフで説明している本だ。 ミクロ経済学は、一人一人の消費者や一つ一つの企業といったミクロな経済主体から、マクロな市場やそこでの政策効果を分析する学問である。 現代の標準的な経済学では、どの応用分野もミク…

ZEN入門

「ビジネスZEN入門」(松山大耕著、講談社α新書) を大学図書館の棚でみつけました。筆者は妙心寺退蔵院副住職、1978年生まれ。2014年、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)出席。 禅に影響を受けた外国人というと、真っ先に思い浮かべるのは…

考える力をつける

畑村洋太郎さんの「考える力をつける本」(講談社α新書,2016年10月)大学図書館の棚にみつけ、「失敗学」の先生の本だ。読んでみようと借りてきました。 第3章「考える力」をつける訓練で、「思いつきノートをつける」→「実見記」を書く→「日記や業務報告…

鬼神のごとく 黒田叛臣伝葉室麟著新潮社2015年

帯「祝第20回司馬遼太郎賞受賞 <黒田騒動>を舞台に、まことの忠義を描く。 虎視眈々と大名家の取潰しを狙う幕府の次の標的はわが藩だ。 黒田家家老・栗山大膳は「恐れながら、主君忠之に謀反の疑いがある」と、幕府に告発した。 戦う相手は殿でもまして将…

老いる家 崩れる街

「オイル家 崩れる街(野沢千絵著、2016年11月講談社新書)を読む。 マンシヨンに43年住み続けた身には、身につまされる記述の多い本でした。

2016年の印象に残る10冊

早いものでもう年末。新聞の書評蘭が「今年の3冊」など記載しています。 そこで、小生の今年の印象に残る10冊を記載します。(順不同) 1. 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗加藤陽子著 http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20161203 2. それでも日本…

『物理数学の直観的方法』(長沼信一郎著、2011年9月ブルーバック)

市立図書館で借りて読む。1987年に出版されたのをブルーバックから普及版としてだしたものdさが、第2部として「やや長めの後記――直観化はなぜ必要か――」が追加されている。解説として西成活裕さん(渋滞論)が推薦文「直観の天才」を寄せている。「私…

『知の進化郎』(野口悠紀雄著、2016年10月朝日新書)

大学図書館の棚で見つけて借りてきました。私が会社勤めを辞めてもう20年、その間のIE技術の進歩と普及を整理しておきたいと思ったからです。 第3章から第5章まで、インターネットの進歩がもたらした意味を述べます。インターネットを支える技術は、第1…

科学という考え方

池上彰さんがサイエンスを書いている。社会や経済の解説は雑誌のエッセイや、TV解説で目にするが、サイエンスを会扱うのは珍しいと、『はじめてのサイエンス』(nHK新書、2016年10月刊)を大学図書館の棚で見つけて手に取りました。 巻末の参考文…

水軍はるかなり

加藤廣は、経済研究所顧問を経て作家。デビュー以前からビジネス書を著していたが、小説『信長の棺』は日経に連載され、当時の小泉首相が愛読書として挙げたことからベストセラーとなった。2005年に作家としてデビュー。75歳での高齢デビューが話題となった…

日本病

金子勝さん(経済学者)と児玉竜彦さん(医学者)が『日本病』(岩波新書)という本を出した。以前お二人は『逆システム学』(2004、岩波新書)を著し、経済学に生物学の手法を適合させようという野心的な試みをされた。http://d.hatena.ne.jp/snozue/20…

『福岡ハカセの本棚』

(2012年12月、メデイアファクトリー)を見ました。 2011年5月から2012年3月、ジュンク堂池袋本店で開催された「動的書房」を本にしたものです。作家や学者が自分の愛読書をあつめて作る「作家書店」その15代目店長になったハカセはその初…

『ゲノムが語る生命』

(集英社新書2004年11月刊)を読みました。 中村桂子さん、ご存じでしょうか。JT生命誌研究館館長、1936年生まれ(小生と同年)分子生物学者、著書に「自己創出する生命」、「生命誌の世界」など。 かねてから私の尊敬する論客です。 新書本ですが…

『昭和天皇実録の謎を解く』

(2015年3月文春新書、半藤一利、保坂正康、御厨貴、磯田道史著)を読みました。 『昭和天皇実録』が公開されたのは、2014年5月。宮内庁書陵部が編纂しあ禅6巻、12000ページの史料です。これだけの史料を一般人が読み通すことは困難です。そ…

乃至政彦著『戦国の陣形』

(講談社新書、2016年1月刊)を読んだ 。 陣形についての歴史を辿り、川中島、三方が原、関ケ原合戦の虚実を述べた部分が面白い。 川中島合戦は、上杉陣が車輪のようになり、V字型の武田軍を叩いては引く戦法を展開したと言われるが、史料的根拠はない…

『8人との対話』

という本を図書館の棚に見つけて読んでみました。 1993年3月の文藝春秋社の刊です。司馬遼太郎さんが8人の賢者との対話を記録した本で、各章の且出掲載誌と対談者は以下です。 「リアリズムなき日本人」文藝春秋1976年9月号、山本七平 「田中角栄…

『資本主義の極意』

(佐藤優著、NHK新書、16年1月刊) マルクスの「資本論」を通読したいと考えていますが、簡単に通読できる代物ではないので、要点を新書本程度の容量で解説してくれる本はないかとかねてから探していました。恰好の書物を見つけました。それがこの本で…

『雇用身分社会』

『雇用身分社会』(岩波新書、盛岡孝二著、2015年10月)を大学図書館の棚で見つけ、パラパラと立ち読みしました。筆者は関西大学名誉教授。企業社会論を専門とし、大阪過労死問題連絡会会長。 終章「まともな働き方の実現にむけて」が目を惹き、借りて読んで…

 『“ひとり出版社”という働き方』

(西山雅子著、河出書房新社、2015年7月刊)という本を図書館の棚に見つけ、読んでみようと思いました。 御承知のように、近年街なかから小さな本屋が消えていっています。実際、本を買いたいと思っても、自分の探す本が小さな本屋では見つけにくいので…

布施英利著「美術的に正しい」仏像の見方

第2章で日本への仏教伝来(御参拝(538))以後の仏像の歴史について興味深い指摘がありました。 ガンダーラやマトウラーの仏像と比較してみると、日本の仏像が「子供」である特徴が、より強く見えてくるはずです。 「仏像には、子供の面影がある」。あらた…

布施英利著「仏像の見方」(ワニブック新書、2015年4月)を読みました。以下最も印象に残った記述です。 最終章で、江戸時代の仏像。円空、木喰について論じています。 木喰は、若いころから仏像政策の修行を積んだわけではなく、60歳までは僧として…

『生命とはなんだろう』

((岩崎秀雄著、講談社新書2013年2月刊)を前書きに惹かれて読みました・ 筆者は、1971年生まれ、名古屋大学理学研究科博士課程修了。 『専門外の方とお話しする機会がありました。参加していた主婦の方が「私にとって生命と言えば、まずは自分の…

「自然な建築」

(隈研吾著、岩波新書08年11月刊)という本を図書館の棚で見つけました。隈さんの本は一月ほど前「小さな建築」を読みました。 http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20150318 http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20150319 「あの本はおもしろかったな」と、この…

『世界は分けても分からない』

(福岡伸一著、講談社現代新書、09年7月刊)という本を読みました。いや、実に面白い本でした。過去1年間に読んだ本の中で一番面白い。著者は、分子生物学者として著名な方ですが、分子生物学で近年判明した事々の中から興味深い話題を取り上げて雑誌「…

『5つの謎からわかる宇宙』

荒船良孝著、平凡社新書、2013年12月は、5つの謎を解説することで、現在の素粒子論と宇宙研究の最先端を語る本でした。 著者は、1973年生まれのサイエンスライターで、保育士でもある。 第一の謎:赤方偏移は宇宙が膨張していることを示す。時間を逆戻しす…