『福岡ハカセの本棚』

(2012年12月、メデイアファクトリー)を見ました。
2011年5月から2012年3月、ジュンク堂池袋本店で開催された「動的書房」を本にしたものです。作家や学者が自分の愛読書をあつめて作る「作家書店」その15代目店長になったハカセはその初演名を「動的書房」と名付けました。
 第3章「生き物としての建築」を紹介しましょう。小生がかつて関心を抱いた本でした。
黒川紀章『復刻版行動建築論 メタボリズムの美学』彰国社
八束はじめ『メタボリズム・ネクサス』オーム社
生命体のシステムこそ建築や街づくりのモデルとなると考えたメタボリストたちは具体的なプランを編み出していく。広さや機能が現実にそぐわなかった部屋などのユニtットを、まるで細胞が入れ替わるそっくり取り換えてしまうというものでした。
黒川の設計で1972年竣工した新橋の中銀タワーは、カプセル状の部屋を積み重ねた形で、古くなった部屋を必要い応じて新しいものに交換する仕組みでした。
 ある点で、これは工学的な発想でした。現実にカプセルが取り換えられたことは一度もない。それは「部屋」というユニットが交換の単位としては大きすぎたせいと思う。
隈研吾『負ける建築』岩波書店
隈研吾『自然な建築』岩波新書
伊東豊雄『あの日からの建築』集英社新書
アンガス・K・ギレスビー、秦隆司訳『世界貿易センタービルKKベストセラーズ