2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

化身、失楽園そして愛ルケ 

【日本の国運における40年周期説、というものがある。・・・ ①1868〜1904(明治維新から日露戦争まで) 上り坂 ②1905〜1945(日露戦争後から第二次大戦終戦まで)下り坂 ③1946〜1985(戦後からプラザ合意まで) 上り坂 ④1986…

下山事件と指揮権発動

「下山事件 最後の証言」(柴田哲孝著、祥伝社、¥2100)という本を読みました。 筆者は、’57年生まれ、日本推理作家協会会員で、この書は、戦中戦後、特務機関員をしていた祖父の足跡を追って下山事件の真相に行き着いたものだそうです。 下山事件とは、…

竹内浩三について

竹内浩三という詩人をご存知でしょうか。 今、『ぼくもいくさに 往くのだけれど』(稲泉 連著 中央公論新社)という本を読んでいます。 竹内浩三は無名の一兵士として、23歳の若さでフィリピンで戦死。遺族に残された遺稿が戦後発見され、その詩才に注目が…

続・ブランドと100円ショップ

『ブランドと100円ショップ』読書感想の続きです。 中国などアジア諸国の経済発展について、面白い記述がありました。 【発展途上国が工業化するには、三つの障壁がある。第一は資金の不足。大規模な工場を作り、流通施設を広めるのには巨額の資金が要る…

ブランドと100円ショップ

堺屋太一さんの「ブランドと100円ショップ」という本を読んでいます。01年11月から04年11月まで、週刊朝日に連載された時評を編集したもので、刊行は3月30日です。 中に『強運(小泉)内閣五つの「大罪」』なる章がありました。(1年半前の文…

あの戦争とは何だったか?(3)

6.牟田口司令官 【(昭和63年)インパール作戦で辛うじて生き残った兵士に取材を試みたことがある。・・私がひとたび牟田口の名を口にするや、身体を震わせて「あんな軍人が畳みの上で死んだことは許されない」とあしざまに罵ることでも共通していた。 牟…

あの戦争とは何だったか?(2)

3.陸・海軍の不仲 【「日本は太平洋戦争において、本当はアメリカと戦っていたのではない。陸軍と海軍が戦っていた。その合間にアメリカと戦っていた。」】 【我々が理解する開戦の”歴史”は、「陸軍の暴走に日本は引き摺られていった。」という構図である。…

あの戦争とは何だったか?(1)

「天国への道を知る最良の方法は地獄への道を探究することである、とマキャベリストは言ったが、日本人はそのことをしてこなかった。この本はそれを教えてくれる」。帯の塩野七生さんの言葉に惹かれて、新潮新書『あの戦争は何だったのか』を買ってきました…

遺伝子の差をどうして知るか

ジェームス・D・ワトソン著「DNA」(講談社新書、青木薫訳)を読んでいます。とても面白い記述があったので紹介します。著者は、DNAの二重らせん構造の発見でノーベル賞を受賞しています。 「人とチンパンジーの遺伝子の差は1%に過ぎない」と言いま…

海馬のはなし(3)

海馬の近くには、扁桃体と側座核があります。その話です。 私は『勉強と言うものは、頭でなく身体(を使って)でやるものだ。』と考えています。そのことに関する記述がありました。 【16歳ぐらいまでの若いグループは、見て覚えようが、描いて覚えようが…

海馬のはなし(2)

【海馬はもちろん起きている時にも十分活動しているが寝ている時に、ものすごく活動している。眠っている間に夢を作り出します。海馬は、夢の間に起きていたときの記憶を引き出して、情報の整理をする。 夢は「記憶の再生」ですから、夢には「記憶にあるもの…

海馬のはなし(1)

以下は「海馬」(新潮文庫)のハイライト部分の抜書きです。 【脳の機能を分類していくと、たった二つしかない。 「情報を保存する」と「情報を処理する」。どちらが大切か?「情報を保存する」だ。 何故なら、情報が保存されていないと処理は出来ないから。…

この国のかたち 6

「和を以って貴しと為す」だけではダメなんですね。その意味は、生きていく上で、どうしても守らなくてはならない価値というものがあると思う。その価値よりも,グループの和を優先してはならないということです。寺島実郎さんはこれについて何を語っている…

この国のかたち 5

『寺島実郎の発言』から「構造改革」に関連する戦略を抜書きしました。 【日本という国は不思議な国で、国民経済が二極分化している。競争条件が入り込んでいる領域については、価格体系が国際的に見ても妥当な水準に下がり始めてい ・・・しかし、競争条件…

この国のかたち 4

私見:何故,日本だけが取り残されたか?この10年、日本に特有の現象が原因では?と愚考します。その現象とは、著しい地価の下落です。 景気が良いとは、お金が沢山世の中を動くことです。そのお金が減ってしまったら、不景気です。お金は日銀をジャブジャ…