やはり、運動!

 「文芸春秋」10月号に”ぼくは全身「生活習慣病」”という立花隆さんと主治医の永井良三さん(東大医学部教授)の対談が載っていた。面白かった点を紹介します。
 【いろんな検査をすればするほど以上が見つかって・・要するに、僕の体は”生活習慣病のデパート”・・・】
 【MRIを撮ると、多くの人に微小な脳梗塞が見つかります。最近、脳ドックが増えて、脳動脈瘤が早期発見されるようになったことは良かったのですが、それを常置してよいのか、積極的手術すべきか、わからないことも多い。簡単な手術ではないので、手術して逆に合併症が起きる可能性がないとは言えない。】
 【一般に糖尿病の患者さんは、血圧を低めにした方がよいといわれています。しかし、下げるとふらついたりする方もいますので、個別対応が必要です。つまり、生活習慣病で定めている基準値というのは、あくまでガイドラインにすぎないのです。・・・食事や運動といった生活習慣の改善をせずに、強い薬を使って検査の数字を下げても、どういう意味があるのか疑問です。】
生活習慣病を理解するのに、最低限わかっておいた方がいい指標は何ですか。
 ――腹囲、体重、血圧、血糖値、ヘモグロビンA1c、LDL(悪玉)コレストロール、は知っておいた方がいいでしょうね。 まずは、運動と食事を改善することです。最近話題のメタボリックシンドロームも、それ自体が深刻な病気というより「こういう状態の時には気をつけたほうがいいですよ」という生活習慣改善のガイドライン・・・】
 【若い人は皮下脂肪が増えやすいのですが、加齢により内臓脂肪が増えやすくなるのです。皮下脂肪も増えないので「だから大丈夫」と思っていると、筋肉が落ちた分、内臓脂肪がついています。
 立花さんはアデイポネクチン(よく分かりませんが、善玉コレステロールの一種でようか)の値がえらく低いことが、今回分かりました。・・正常値が4.5のところ1.3しかない。このアデイポネクチンを増やすためには、内臓脂肪を減らすことが重要です。
http://homepage.mac.com/yamajinaoki/sakae/newspaper3/newsp3.html
 中年になると、内臓脂肪が溜まりやすくなります。女性は皮下脂肪が溜まりやすいのですが、男性は内臓脂肪が要注意です。胴回りは大きいのに、お腹の皮をつまむと薄い方がいます。あれは内臓に脂肪がたまっているということ・・・
 筋肉は血糖を取り込むから、糖の代謝には重要な器官なのです。・・・体を動かさないと、どんどん萎縮していきますから、筋肉を維持するためには運動しないといけない。】
(結局、運動するのが一番らしいですよ)
 内視鏡手術はどうでしたか。
 【あんなものを尻から入れるなんてねぇ(笑)・・・実際やってみたら、胃カメラよりも全然ラクだった。いつのまにか、ツルンという感じで体内に入り、体内の奥深く入っていくところも、以外に苦痛じゃない。・・・ポリープを切除するときなんて、引っ掛けたワイヤーに電流を流して焼き切る。その瞬間、パッと煙が出る。なのに体内に痛みも熱感覚も走るということがない。】
 最後に立花さんの言葉・・・ 【僕にとって仕事のアウトプットのできない人生は、ほとんど意味がない・・・滋賀との生涯アウトプット総量が、質的にも一定の水準を保ちつつマキシマムになる方向で、僕は人生を終えたい。】
例えば、運動する時間を取れば、その分、著述に使う時間は少なくなる。でも、運動により長生き出来るとすると、著作に使う時間が増える。どの程度、運動に使う時間を取るのが、著作の時間をマキシマムに出来るか?というのが立花さんの問題提起らしい。
 私は、長生きすること、すなわち、時代を長く観察できることは、著作の質を変えると思うんです。立花さん、いかがでしょう。
追伸;気になって自分の数字(昨秋)の数字を見てみました。
血糖値(89mg/dl)、ヘモグロビンA1c(4.8%)、HDL(善玉)コレストロール(87mg/dl)
 ぼつぼつ今年の健康診断に行かなくっちゃ!