上田先生と36年生まれ

 Kさんのメール文中「カオスの上田先生」を読み、上田先生って?

小生不勉強で、上田 傷迫コ先生を知りませんでした。放送大学で「カオスの数理と技術」という講義の単位を取ったのですが・・・

そのときの教科書(合原一幸著、’97年刊)を引っ張り出してみたのですが、残念ながらありませんでした。

そこで,

「カオス 上田」でGoogle検索をしたら、即座に出てきました。以下、Wikipediaの記述

【上田 傷迫コ(うえだ よしすけ、1936年12月-)は、日本の電気工学者、物理学者。1959年に京都大学工学部電気工学科卒業。同大学院修了。京都大学工学部助手、助教授、教授を経て、2007年3月公立はこだて未来大学教授を退官。京都大学名誉教授。

博士課程に在学中の1961年11月27日に、世界で初めて物理現象としてのカオス現象を発見したことで有名。これは、電気回路の周波数引き込み現象を記述する非線型常微分方程式のアナログコンピュータシミュレーションにおいて得られた結果であり、この方程式には平衡解とリミットサイクル振動の解しかないと思われていた従来の常識を覆すものであった。

しかし、指導教官であった林千博(後に日本学士院賞を受賞)を初めとした当時の日本の研究者からは、この結果はリミットサイクル振動の一種に過ぎないとして省みられなかった。そのため、長らくカオスは1963年に気象学者のエドワード・ローレンツによって発見されたものとされていた。

そんななかフランスのダビッド・リュエルは、上田の業績に注目し、真のカオスの発見者であるとして1978年に国際的に紹介した。その後、1991年に国連大学が開催した国際会議「カオスの衝撃」へ基調講演者としてただ1人招かれる、国際学術誌『Chaos, Solitons and Fractals』の創刊号の表紙デザインに上田の発見したウエダアトラクタが採用されるなど、カオスの発見者としての国際的評価はほぼ固まった。一方、京都大学において退官まで一度もカオスに関する講義を行えなかったことからもわかるとおり、必ずしも国内の学界では高い評価を受けてこなかった面がある。】

ついでにカオス理論の説明もWikipediaから【カオス理論(Chaos theory)は、決定論的な動的システムの一部に見られる、予測できない複雑かつ不規則な様子を示す現象を扱う理論である。ここで言う予測できないとは、決してランダムということではない。その振る舞いは決定論的法則に従うものの、その過去および未来の振る舞いの予想には、ある時点(初期値など)において無限の精度の情報が必要とされるため、観測による予想が不可能に近いという意味である。】カオス理論の復習になりました。

上田先生の記述の中で、「1936年生まれ」を見て私と同年なのだな・・とクリックしたら、36年生まれの有名人のリストが出てきました。ずいぶん居るものですね。私に知っていたのは、演歌歌手の北島三郎、童謡歌手の川田孝子、政治家の亀井静香岩国哲人ぐらいでしたが・・・

http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:1936%E5%B9%B4%E7%94%9F

追伸:新潮文庫にあるそうです。「カオスー新しい科学をつくる」J.グリック著
      上田傷迫コ監修、大貫昌子
「天気予報はなぜ当らないか?水や煙の流れ、人口など生物個体数の増減はなぜ正確に予想できないのか?データ不足による誤差が予想を不確実にすると考えられていたが、実はいくらデータを集めても自然は捉えられない。“予測不可能”なものを予測するための全く新しい科学の考え方、「カオス」。相対論、量子論に続く今世紀最大の発見といわれるこの考え方の秘密を、やさしく説明する。」