鬼神のごとく 黒田叛臣伝葉室麟著新潮社2015年
帯「祝第20回司馬遼太郎賞受賞
<黒田騒動>を舞台に、まことの忠義を描く。
虎視眈々と大名家の取潰しを狙う幕府の次の標的はわが藩だ。
黒田家家老・栗山大膳は「恐れながら、主君忠之に謀反の疑いがある」と、幕府に告発した。
戦う相手は殿でもまして将軍家でもない。
―−−神君家康公だ―――
2016年の印象に残る10冊
早いものでもう年末。新聞の書評蘭が「今年の3冊」など記載しています。
そこで、小生の今年の印象に残る10冊を記載します。(順不同)
1. 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗加藤陽子著
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20161203
2. それでも日本は戦争を選んだ(新潮文庫)加藤陽子著
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160820
3 憲法の無意識 岩波新書、柄谷行人著
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160721
4.21世紀の資本主義論 (ちくま文庫)、岩井克人
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160516
5.生物学的文明論(新潮新書)本川達雄著
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160416
6『日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったか』(岩瀬昇著、文春新書2016年1月)
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160505
7.数学する身体(新潮社)森田全生
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160210
8『新・観光立国論』(デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報2015年6月刊)
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160208
.小説を2冊
9.天下人の茶(文芸春秋)伊東潤著
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160118
10.コンビニ人間 武芸春秋
http://blog.goo.ne.jp/snozue/d/20160824
『知の進化郎』(野口悠紀雄著、2016年10月朝日新書)
大学図書館の棚で見つけて借りてきました。私が会社勤めを辞めてもう20年、その間のIE技術の進歩と普及を整理しておきたいと思ったからです。
第3章から第5章まで、インターネットの進歩がもたらした意味を述べます。インターネットを支える技術は、第1はパケット通信、これによって通信コストが著しく低下しました。
通信データを、一旦「パケット」(小荷物)に分け、交換機の記憶装置に蓄積し、通信回路の空いている時間にばらばらに送信し、受信側の交換機に蓄積する、それを元のデータに組み直して相手側に届けるという技術です。
第2の技術はブラウザ。95年に発売されたWindous95にインターネットエクスプローラが標準装備され、インターネットの利用が急拡大しました。「インターネット」は95年の流行語大賞です。文章だけでなく画像も扱えるようになりました。
1997年7月、NASAは火星着陸に成功し、火星のカラー写真をインターネットで配信しました。世界中から4億件のアクセスがあった。静止画1枚が全部見えるようになるまで途方もない時間がかかった。
通信条件はその後、あっという間に改善され(その後ISDN回線、ADSL回線が使えるようになりました)2012年8月には、火星探査機「キュリオシテイ」が火星表面に着陸する際の動画がインターネット配信されました。
2004年4月Gメールが開始されました。
保存容量が1ギガバイトに設定されました。次にスパムメールの削除が容易になりました。
2002年ブログの流行始まる。
2004年SNS流行。FACEBOOKが04年学生向けサービス、06年一般向けサービスを開始。
05年、「googleMap」、「Googleearth」が提供開始。
06年、Googleがyoutubeを買収。
動画投稿サイト「You Tube」は2005年チャド・ハーリー、スチーブ・チェン、ジョード・カリムなどが始めたサービスで、06年グーグルに買収されました。You Tubeは、動画報道の世界を大きく変えた。
ウィキペデイアの英語版が2001年1月、5月に日本語版が立ち上げました。
2016年、「ポケモンGO」が大流行したが。これもウェブ上に地図があることで可能になった。
第4章は、「検索」です。ウェブで提供される情報が増えるほど、情報を探し出す工夫が必要になります。
そこで、「ポータル」という概念が提唱されます。「ポータル」とは、「大きな門」という意味。ポーtルの第一は「デレクトリー」です。(デレクトリーとは本来「電話帳」を意味します。)
1990年代の半ば、別のアプローチとして「検索エンジン」が登場します。キーワードを入力して目的のサイトを探すという考えです
98年にグーグルの検索エンジンが登場し、多くの人が知りたいサイトを常に上部に並べる発想を提案しました。
第6章「知識は秘匿すべきか、公開すべきか」では、情報を秘匿することで利益を得たケ−ス、および公開することで利益を得たビジネスモデルの事例を紹介します。
第7章は「人工知能の進歩で知識への需要はどう変わるか?」では、ビッグデータとヂープラーニングと人工知能の進歩を取り扱います。
「人類にとってのユートピアが人工知能の助けを借りて実現できる。その可能性が。地平線上に見えてきたような気がします。」が本書の結びです。