2008-01-01から1年間の記事一覧

バブルで損したのは納税者

以下、野口さんの本のハイライトです。 バブルの総決算。 【「バブル崩壊で日本の富が失われた」というのは誤りである・・・損をした人がいる反面で、不動産や株を高く売った人がいることを忘れてはならない。】しかし・・・ 【日本全体で見れば損得は帳消し…

ドッジは竹馬を知らなかった

富山への旅で、車中、「戦後日本経済史」(野口悠紀雄著、新潮選書)を読んだ。面白いと思った個所を紹介します。 最初は、「ドッジが竹馬を知らなかった」という話。 【「ドッジライン」はデトロイト銀行頭取ドッジのアイデアだとされている。しかし、本当…

日本経済 見捨てられる私たち

『日本経済 見捨てられる私たち』(08年2月青灯社刊、¥1470)という本を読みました。 著者は山家(やんべ)悠紀夫さんです。岩波新書で「景気とは何だろうか」を出された方です。 一言で言って、「経済学を知らない人のための現下の日本経済の説明書」と…

走る大作家

積雪13センチの10日 村上春樹の『走ることについて語るときに 僕の語ること』という本を、読み終りました。 私は、「村上春樹」という作家の名前は知っていましたが、彼の小説は読んだことがありません。 まして、彼がマラソンのマニヤと言ってよいほど…

戦争する脳2

PTSD(外傷後ストレス症候群、ヴェトナム戦争帰還兵に高い頻度で出現した)と自殺者の関連についてもこう述べています。 【1998年に、それまでは年間2万人程度であった自殺者が、3万人まで跳ね上がって、すでに10年近くが経過している。つまり、…

戦争する脳1

本屋を冷やかしていて「戦争する脳」(平凡社新書、計見一雄著、07年12月刊)という本を見つけました。「脳」という文字を見ると、直ぐ買いたくなる癖があって、つい買ってしまいました。 「戦争をしているとき人間の脳の内部でどのような信号のやり取りがあ…

上田先生と36年生まれ

Kさんのメール文中「カオスの上田先生」を読み、上田先生って? 小生不勉強で、上田 傷迫コ先生を知りませんでした。放送大学で「カオスの数理と技術」という講義の単位を取ったのですが・・・そのときの教科書(合原一幸著、’97年刊)を引っ張り出してみたの…

賢者のデジタル

今『賢者のデジタル』(山根一真著、07年8月刊、マガジンハウス社)という本を読んでいます。 興味あるサイトの紹介がありましたので、皆様に紹介します。 最初は、イラク戦争の戦費が時々刻々増えていく状況のサイト。http://edit-real.com/esaka/archiv…

再学習「生物と無生物」

昨年のベストセラー「生物と無生物のあいだ」を再勉強してみました。以前、読んで感想をメールしたものですが、再読してみると、新しい感想が得られました。 以前の感想は、 http://d.hatena.ne.jp/snozue/20070714 http://d.hatena.ne.jp/snozue/20070715 …

ウルトラ・ダラー

今年の正月、最初に読んだのは、手島龍一著「ウルトラ・ダラー」(新潮文庫、07年12月刊)です。 「この作家は日本のフォーサイスだ!」と思いました。 フレデリック・フォーサイス (Frederick Forsyth)という英国の作家をご存知と思います。 【1938年、…