2012-01-01から1年間の記事一覧

世界経済危機 日本の罪と罰

『世界経済危機 日本の罪と罰』(野口悠紀雄著、08年12月刊ダイヤモンド社)に目を通しました。 まず【 】内に、著者の結論部分を引用します。 著者は今の世界経済をどう見たか。 【「アメリカの投資銀行モデルは崩壊した」と言われる。たしかに「巨額の…

ケインズとハイエク

『ケインズとハイエク』(松原隆一郎著、11年12月刊講談社新書、)を、大学図書館の新着本の棚に見つけ借りてきました。 ケインズ(1883〜1946)とハイエク((1899〜1892)は19世紀末のケンブリッジとウィーンに生まれたが、やがてハイエクが渡英、1…

乾山晩愁

葉室麟著『蜩ノ記』が話題になっていますので、読んでみようかと、県立図書館に行ってみると、やはり貸し出し中で予約も入っているようです。そこで、葉室麟の棚を観たら『乾山晩愁』なる本が目に留まりました。 どうやら葉室麟の処女作らしい。05年10月…

クラウドの未来

『クラウドの未来』(小池良次著、12年1月刊、講談社新書)を大学図書館の新着本の棚にみつけました。 著者はサンフランシスコ郊外に在住。米国に居て実感ずる「未来のクラウド」を論じています。 私は「クラウド」について、個人的なデータを、プロバイ…

震災後

『震災後』(副題が「そろそろ未来の話をしようか」)を読みました。作者は、福井晴敏、11年11月(小学館)の刊行です。著者は『亡国のイージス』や『終戦のローレライ』などの作品で知られる。推理小説作家。 週刊誌に昨年の6月から11月にかけて連載した小…

歌謡曲から「昭和」を読む

『歌謡曲から「昭和」を読む』(なかにし礼著、11年12月刊、NHK新書)を読みました。以下、印象に残った記述。 【まったく不思議な符合としか言いようのないのだが、歌謡曲は初めから終りまで、「昭和」という時代とぴったり重なっている】 【歌謡曲…

さよなら!僕らのソニー

『さよなら!僕らのソニー』(立石泰則著、文春新書、11年11月刊』を読みました。雑誌の書評欄で取り上げられていたので、読んでみようと、先月中旬書店に行ったのですが、売り切れとのことでした。数日前、書店をのぞいたら、二版が出ていました。 ソニ…

円安バブル崩壊

『円安バブル崩壊』(野口悠紀雄著、ダイヤモンド社、08年5月刊)。07年4月〜08年3月までの週刊ダイヤモンドに連載された記事を元にしたものですから、円が123円から98円まで上昇した頃の原稿です。 「世界的カネ余りは日本の金融緩和が原因」と…

長寿遺伝子を鍛える

『長寿遺伝子を鍛える』(坪田一男著、新潮文庫12年1月1日刊)を新年早々買い求めて読みました。 筆者の坪田さんは慶応大学医学部眼科教授。視力再生手術(レーシック)の専門家。日本抗加齢医学会副理事長だそうです。眼科の先生が、何故長寿の研究?読…

なにが日本経済を停滞させているのか

『なにが日本経済を停滞させているのか』(原田泰+大和総研、11年3月刊、毎日新聞)、日本経済の抱える問題の30論点について、概要と対応策を述べたハンデイ・ブックです。 興味深い記述をメモすると、 1.「インフレターゲットとは、金融緩和を途中でス…

エコノミストを格付けする

『エコノミストを格付けする』(東谷 暁著、09年9月文春新書)を読みました。 以下、同書の記述内容のメモ。 金子勝氏 グローバル経済や金融至上主義的なものに批判的であっただけに、議論はするどく、予測も的中することが多かった。ことにサブプライム…

「逆システム学」再読

児玉龍彦さんのニュースを新聞で見て、その著書「逆システム学」(岩波新書、金子勝共著)を再度読んでみました。 最初に目を惹いたのは、次の言葉。 『よく言われるのが自然科学は実験できるのに、社会科学はそれが出来ない。 しかし、実験というのは、本当…